Skip to content

アスペルガー症候群

アスペルガー症候群:いま使われなくなった名前

アスペルガー症候群は、もう独立した診断名ではありません。いまは自閉スペクトラム症(ASD)に含まれています。それでも日本では今も広く使われていて、この名前で診断を受けた人がたくさんいます。

何が変わったのか

かつてアスペルガー症候群は、言葉の発達に遅れがない自閉症を指す診断名でした。2013年にDSM-5が出たときに、この区分はなくなり、自閉症、アスペルガー症候群、広汎性発達障害が一つのスペクトラムにまとめられました。

理由は、区別が安定しなかったことです。同じ人が、どの臨床家に会うかによって違う診断名を受けることがありました。言葉の遅れがあったかどうかという一点で分けても、その後の支援の必要性をうまく予測できませんでした。

この名前で診断を受けた人の診断が、無効になったわけではありません。呼び名が変わっただけです。自分のことをアスペルガーと言い続ける人も多く、それは何も間違っていません。

なぜこの名前が残るのか

一つは、十年、二十年前に診断を受けた人が大勢いることです。もう一つは、この名前のほうが説明しやすい場面があることです。

日本ではとくに残っています。アスペルガーという語は検索もされ続けていて、自閉症という語よりこちらを自分に当てはめる人もいます。

いまどう評価されるか

いま評価を受ければ、出てくる診断名は自閉スペクトラム症です。アスペルガー症候群という診断名が新しく出ることはありません。

評価では、言葉の遅れがあったかどうかよりも、支援がどれだけ必要かが記述されます。これは実務的には前進です。同じ診断名の中でも、必要なものは人によって大きく違うからです。

この名前をめぐるもう一つの論点

ハンス・アスペルガーの戦時中の活動については、歴史研究によって議論が続いています。この名前を使いたくないという人もいて、それも理由のある選択です。

ここでは立場を決めません。自分のことをどう呼ぶかは、本人が決めることです。

このあとどうするか

大人になってからの気づきについては、大人の自閉症に日本での窓口も含めてまとめています。

特性を調べたい場合は、RAADS-Rテストが大人向けに作られており、子どものころと現在を分けて尋ねます。

RAADS-Rテストを受ける80問、15分ほど、無料です。

よくある質問

アスペルガーの診断は今も有効ですか

有効です。呼び名が自閉スペクトラム症に変わっただけで、診断が取り消されたわけではありません。

アスペルガーと自閉症は違うものですか

いまは同じスペクトラムの中にあります。かつては言葉の遅れの有無で分けていましたが、その区別は安定しませんでした。

このページにあるものは診断ではありません。お問い合わせ。